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Natsu life

娘・家族・仕事。大切なものをもっと大切にしたい。お母さんエンジニアの思うこと。

幼児向けアプリとの付き合い方について考える


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photo credit: Henriksent via photopin cc

娘を妊娠したのは3年前。妊娠前も妊娠中もアプリ開発や本の執筆をしていたこともあり、「アプリ」のことは常に頭にありました。当時は、親になったら子供向けアプリを開発しようと意欲満々に思っていたものです。

その気持ちは産後しばらくは変わりませんでした。しかし、いざ娘がスマホタブレットを触るような年齢になってくると気持ちは一転。娘の行動を見ているとアイデアは出てくるのですが、それを娘が触ることに抵抗があり実現には至っていません。

1歳児とiPad

娘が初めてアプリを触ったのは1歳半くらいだったと記憶しています。動く絵本アプリを触らせてみたところ、驚くほど興味を持ち、そして驚くほど自分で操作ができました。1歳半の子供がいとも簡単にiPadを操作しているのです。

画面の狭いiPhoneに比べ、iPadはより操作がしやすいでしょう。特に動く絵本アプリのように画面内を適当にタッチしているだけでも何かしらの反応があるものは、幼児の心をあっという間にとらえてしまいます。

怖いのは、なかなか終わりがこないこと。一度夢中になるとなかなかやめません。取り上げようものなら天地がひっくり返ったように泣き崩れます。電車などの移動時にご機嫌とりの用途でiPhoneアプリを使ったこともありますが、電車から降りても離してくれません。だからといって、1歳そこそこの子供にiPhoneを持たせたままベビーカーを押すのは不安です。

「さあ、返してね」

言葉は通じても気持ちはそう簡単には通じないものですね。結局、大泣きしながら家路につく羽目に。。。

そんな経験をしているうちに、なんとなく娘をアプリから遠ざけるようになりました。

「10分だけ」「電車を降りるまで」そういう約束事を理解して守れる年齢になるまで、もうしばらくお預けかなと思っています。取り上げて終わるような遊びは、結局のところ娘にとっても私にとってもストレスでした。

アプリのいいところ・悪いところ

乳幼児がアプリで遊ぶことについては色々な意見があります。少し古い記事ですが記憶に残っているものを2つほど紹介します。

アプリも他の遊びと同じ

「子どもとスマホのつき合いかた」というトークイベントで話された内容をまとめたものです。トークされているのは全体的ににスマートデバイススマホタブレット)推進派の方々で、アプリのいい面が強調されています。

「子どもとスマホのつき合いかた」有識者に聞くデジタル教育や知育アプリの可能性

パネルディスカッションに参加したのは以下の方々です。

  • プログラミング体験など子供の創造性を育むワークショップを開催するNPO法人CANVASの代表・石戸奈々子さん
  • 知育アプリの開発メーカー、スマートエデュケーション代表取締役・池谷大吾さん
  • 園児活動の一部にiPadを導入し、幼稚園団体でもIT活用の講師を務める聖愛幼稚園の園長・野口哲也さん

ディスカッションでの内容を一部抜粋します(文章はそのままではありません)。

  • スマートデバイスを触らせるのは8ヶ月くらいからを目安に
  • 2歳以上なら1日2時間を目安に
  • 親子でルールを決めることが大事
  • 幼稚園では子供たちがルールを守って遊んでいる
  • アクセスガイドなどを利用する
  • アプリは親子で一緒に遊ぶもの
  • 子供にとってスマホは外遊びや絵本と同じ遊びのひとつ

正直、2歳児に1日2時間は長いような気がしますが、アプリも他の遊びと同じだという考えや、親子で一緒に遊ぶべきものというところは同意です。

子供にとっては、外遊びも絵本を読むのもタブレットで遊ぶのも、楽しい。どれも選択肢のひとつなんだと思います。

確かにそのとおりですね。いいアプリであればなおさら、そこから得るものも大きいでしょう。

また、幼稚園などへの導入は積極的に進められてもいいのではないかと思っています。それは、集団生活では「ルール」を守りやすいから。

次の子が、砂時計をじっくり見ているから、ひとりの子が長く使うことは起こりにくいですね。たまに(iPadを)渡したがらない子もいますが、ルール違反すると、年長の子が年少の子に注意していたりしますね。先生が注意するよりも、子供たち同士で注意し合ったほうが、みんなで順番に遊ぶものだってわかるようですね

本当にそう思います。集団生活の力というのはすごくて、保育園、幼稚園では案外みなルールを守れているようです。うちの子も、保育園では優等生。お散歩も食事も昼寝も、きちんと周りに足並みを合わせています。

しかし、幼稚園における集団生活でできるからといって、家庭でもできるとは限りません。お母さんと一対一では甘えもワガママもたっぷりと出てくるものです。

理想通りに使いこなせればすばらしい道具かもしれませんが、それができなかったときの対処に苦労するのがアプリなのかもしれません。

ゲームの中毒性に注意

対象的な記事としては、実際に子育てまっただ中のお母さんによるこちらの記事を紹介します。スマートデバイスというよりは、ゲームのあり方について書かれたものです。

子どもとゲームをめぐる悩み ――いつから?どうする? : MAMApicks -子育て・育児・教育ニュース&コラムサイト-

印象的だったのはここ。

そんな気持ちの切り替えができない発達段階の彼らが、ゲームの面白さを知ってしまったら、文字通り、寝ても覚めてもつねにやりたがる。

幼稚園に迎えに行った時の第一声が、「今日ゲームやっていい?30分だけっ!ね?」だった時の母親の気持ちったらもう、がっくり30%+イライラ70%だ。

母親ならではの意見ですよね。そう、いいとか悪いとかの前に、自分にとってストレスになることが多いのです。

もちろん、熱中しすぎて困るのはテレビも含めて他の遊びでも同じです。しかし、アプリやゲームには独特の「中毒性」があると思っています。アプリやゲームの開発会社は、この「中毒性」をいかに出せるかに相当なる労力を費やしているはずだからです。

上記の記事でも、ゲームには独特の中毒性があるとした上で、

感情も思考も未成熟な幼児に、「この魅力に抗え」というのは、じつに無茶な要求だ。

だからこそ、「のめりこんでもいい」発達段階を見極める必要はあると思うのだ。

と言っています。私が1歳半の娘に初めてiPadを触らせたとき、まさに同じことを考えました。そして、いったん娘からアプリを遠ざけたというわけです。

娘が夢中になったのは、動く絵本アプリでした。決して高度なゲームではありません。それでも、画面内で繰り広げられる経験したことのない感覚はあっという間に彼女の心をとらえました。

もちろん、どれだけ熱中するかは子供の性格にもよるでしょう。2歳だってきちんとルールを守れる子、守らせられるお母さんもいると思います。子供にアプリを使わせることを絶対的に反対しているわけではありません。

のめり込むことへの不安感

ところで、ゲームやアプリにのめり込むと何が悪いのでしょうか。こればかりは真相は誰にも分からないのかもしれません。何せ、スマホタブレットが世に出てきてからまだ数年、ゲームですら子供たちが当たり前のように持つようになってからそれほど長い時間は経っていません。

幼少期に寝ても覚めてもゲーム漬けだった子供が成人しどういう人生を歩んでいるか、それを統計的に見つめるためにはまだデータが少ないように思います。

ではなぜ、娘がアプリにのめり込むことに私は不安を感じているのか。

最初に紹介した記事で、以下のように言われています。

0〜5歳は、子供が最も成長する時期。本を読んでいるときもスマートデバイスで遊んでいるときも、お母さんが思っているよりも、子供たちが成長しています。そのことをご理解いただくと、何を使わせたいかわかってくるのかなと思います。

「子どもとスマホのつき合いかた」有識者に聞くデジタル教育や知育アプリの可能性

0〜5歳の成長が重要なことは間違いないでしょう。それならなおさら、その期間をアプリばかり触って終わらせたくないのです。

「重要な時期だからアプリも含めて色々な遊びをさせる」とうまくいけばいいですが、一歩間違えば「重要な時期をアプリばかり触って過ごさせてしまった」となるのです。

両者は紙一重。母親初心者の私にはそれをうまくコントロールできる自信がなく、娘にアプリを与える時期を少し先延ばししているわけです。

2歳にもなれば親の言っていることはずいぶん分かるようになります。少しずつルールも守れるようになってきます。例えば我が家の場合、登園前にテレビで「おかあさんといっしょ」を見ていますが、特定のコーナーになったら自分でテレビを消して保育園に行く準備をします。また、食事の前には手を洗うとか、道路を歩くときは手をつなぐとか、ある程度のルールは徹底的に守らせています。

それにも関わらず、アプリでの遊びに関しては、まだルールを守らせられる自信がありません。理由は簡単で、自分たち親がスマホタブレットに依存した生活をしているから。

朝はiPhoneの目覚ましで目覚め、ニュースやSNSを少々。献立に迷えばクックパッドの力を借りますし、重要なことはEvernoteにメモ。このブログの一部もiPhoneなどから書いています。さらには投薬管理もアプリに頼っているため、アラートが鳴らないと薬を飲み忘れる危険性が。

デバイスは同じなのに大人は使って良くて自分はダメという状況を、今の娘に説明できる自信がないのです。そして、ここを理解できないと、おそらくお互いにとってストレスになるでしょう。

これが今の私にとって、テレビや他の遊びとアプリとの大きな違いです。

娘がもう少し色々と理解できるところまで成長してから、娘のその力も借りて一緒にアプリで遊ぶのでも遅くはないかなと思っています。

そして、できるだけ「親子で遊ぶ」を実現するために、画面内だけで繰り広げられるアプリではなく、ブロックなどを使ってリアル世界をアプリに取り込んだものに興味を持っています。

リアル世界とアプリの融合については、こちらで書いています。参考までに。


さいごに

娘との外出時にiPhoneiPadを利用しなくなり、間違いなくストレスが減りました。アプリの効果は絶大です。特にデキのいいアプリは操作感も抜群です。それはよく分かっているのですが、もうしばらくの間は別のもので楽しんでいこうと思っています。

最近ではアプリの代わりに折り紙が大活躍しています。これについてはまた日を改めて記事にしようと思いますが、折り紙は本当に便利。かさばらないだけでなく、万が一投げたりしても大きな被害は起きません。

幼児のアプリ利用については色々な考え方があると思います。是非この機会にアプリとの関わり方について考えてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、娘は私のiPhoneを「ママの青」と呼び(青いケースがついているため)、夫のiPhone「パパの黒」と区別しています。「ママの青」はアンパンマンを聞くことができる特別なカメラとでも思っているかもしれません。そして、大事なお仕事の道具だということも分かっているようで、どこかに置いておくと「はい、ママの青どーぞ」と持ってきてくれます。ただ、少々手荒に扱うためいつもヒヤヒヤものです。

子供向けアプリを開発するのはまだ先になりそうですが、育児を楽にするアプリはどんどん作っていきたいものです。