Natsu life

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本と子ども


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今日、こんな記事を見かけました。


“子どもを本好きにしたいなら、選ばせてはダメ!”「本好きな子」を育てるたった1つのコツ | 「自分から勉強する子」が育つお母さんの習慣 | ダイヤモンド・オンライン

ツイッターなど各所で注目されていますが、内容を見ていると賛否両論です。私も少々違和感を覚えたので思ったことを整理してみました。

簡単に内容を抜粋すると以下のようなことが書かれています。

  • 子どもが好きなタイミングで、好きな本を読み、やめたいときにはやめて、次の本を手に取ればいい。
  • 「本がたくさんある」という環境がとても大事なので、子どもに本を読ませたいと思うなら、とにかく家に本を置いておきましょう。
  • 「どんな本を読むか」とか「しっかり最後まで読む」というのはまた次のステップの話です。まずは子どもが好きな本をどんどん選んで、手に取ってみることだけで十分です。

そして、タイトルにある「子どもに本を選ばせるのはダメ」だとしている理由は以下の通り。

「選んだ1冊を必ず読まなければいけない」という雰囲気になりがちで、子どもに圧迫感を与えてしまいます。

これについて率直に思ったことを何点か。

「本好き」はいいことなのか

そもそも論になりますが、そもそも「子どもを本好きにしたい」という欲求はどこから生まれてくるのでしょうか。本を読む子どもは偉いのか、どうなんでしょう。

幼児で言えばまず絵本。うちの子も絵本はかなり読むのでそこから得ているものは数知れずです。でも、読まなかったらその時間は何もしないのかというとそんなことはないでしょう。別のことに興味を持ち、別のことから何かを得てくるのだと思います。

親として私が大事にしたいと思うのは、子どもの主張。本人が自分で何をしたいのか考えてそれで遊ぶ。それが本のこともあればブロックのこともある。今はそれでいいと思っています。

小学生、中学生と成長するにつれ、「本好き」であることが重要になってくるのでしょうか。

確かに本を読むと、文字(特に漢字)を覚えることに繋がりますし、言葉での表現力も増すかもしれません。でも、そういう目的があって子どもを「本好き」にしたいと思っているのであれば、本はあくまでも手段です。本が嫌いでも、何か別の方法を考えてあげればいいのだと思います。

ちなみに私はあまり本を読まない子どもでした。でも、それで損をしたと感じたことはありません。そして今は本が好きです(時間がなくて積ん読が多いけれど・・・)。

家に本がたくさんある環境

子供は大人をよく見ています。家に本がたくさんあることは、読書家への道を進むひとつのきっかけになるかもしれませんが、それより大事なのは親が本を好んで読んでいることではないでしょうか。

さらに、最近は電子書籍も多いですし自炊してしまう方もいますので、目につく本の数=貯蔵数とはならないでしょう。

身近にいる大人が、「本を読むとこんなに楽しいんだよ」ということを教えてあげることの方がよっぽど大事な気がします。

それができてから「本がたくさんある環境」が生きてくるのだと思います。

自分が選んだ本は必ず読まなくてはならないという雰囲気

これはその親子の性格に依存しますよね。

私たち親子の場合、そもそも親の方が積ん読に囲まれて生活しているような環境です。このような状況では、もし自分の子が、自分で選んできた本を読まなかったとしても「必ず読みなさい」という気持ちにはならないでしょう。せいぜい「お母さんと一緒だね、いつか読もうね(笑)」がいいところです。

親の方から「せっかく買ってあげたのだから・・・」を押しつけない限り、子供に圧迫感を与えることはあまりない気がします。「せっかく買ってあげたのだから」と思うことがいいとか悪いとかの話ではなく、あくまでも親子の性格の問題だと思うのです。

もし親が全くプレッシャーを与えていないにも関わらず、子供の方が「自分で選んだのだから読まなくては」と思うのであれば、それはそれでいいのではないでしょうか。「自分で決めたことだから責任を持たなくては」という場面は大人になるにつれて増えてきます。その練習のひとつだと思えばいいように思います。

逆に、自分で選ぶことのメリットもあるはずです。もしかしたら、保育園や幼稚園で読んでとても気に入っている本を自分のものにしたいのかもしれません。子どもがそういう理由で本を選ぶのであれば、その気持ちは尊重すべきだと思います。

うちの子は、そのときどきで没頭している本が何冊か決まっています。ブームが到来すると毎日毎日何回も同じ本を繰り返し読み、その内容は一字一句覚えてしまうほど。しかし、ブームが去るとその本は、しばらく本棚から出てくることすらありません。

一度、保育園の本で大ブームがおきた本がありました。欲しいと言うので自宅用にも買ってあげましたが、それはそれは嬉しそうに毎日読んでいました。

そういうこともあるので、「子供に選ばせる」ことにも意味はたくさんあると思います。

娘のお気に入り

最後に、娘のお気に入りの中から3冊ほど紹介します。

保育園であまりにも気に入ってしまったため買ってあげたのはこちら。谷川俊太郎氏のリズム感のある詩が読んでいても心地よく、娘は「歌」と言っています。朝起きてから夜寝るまでのストーリーになっているので、日常生活の中でも口ずさめる場面が多く親子で楽しめます。

常に人気上位は食べ物シリーズ。中でも好きなのはこの「くだもの」。とてもシンプルですが絵が美しく本物のくだものを見ているようです。出てくるくだもの全てを自分の口に運び、私の口に運び、隣の部屋のぬいぐるみにまで食べさせにいったりします。そんな姿を見ていると心が和みます。

最後は読み聞かせ入門本として定番のこちら。「あかちゃんの絵本」と名がついているように、かなり低月齢からお勧めされている本ですが、2歳を過ぎた今でも大好きです。文字の少ない絵本でも、2歳なら2歳なりに色々なことを感じ取っているようです。今まで気がつかなかった細かいところを解説してくれたりもするので、絵本においては「幼すぎる」はないと感じています。本人がもういいやと言うまでいつまででも読んであげたいものです。