【書評】新・子どもに食べさせたいおやつ 〜 簡単に手作りするためのヒントがたくさん詰まった一冊
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平日、夕方まで保育園にいる娘は、家でおやつを食べる機会が週末しかありません。
お菓子を買ったところで少し食べては残って古くなってしまうことが多く、そのうちほとんど買わなくなりました。
最近では週末のおやつは自給自足。食べたければ一緒に作ろうよと。
私が1人で作ることもありますが、午前中どこにも行かずに家で遊んでいるときは、できるだけ誘って一緒に作るようにしています。おままごとが長時間続くと大人は飽きてきますし、お菓子作りの誘いにのってもらえる方がむしろ助かることも。こういうときは、午前中に作っておいておやつの時間に食べます。この「おやつを待つ時間」がまた楽しかったりするのです。
手作りおやつなんて聞くと、ちょっと(いや結構?)面倒な気もしますが、それがそうでもありません。
この本に出会って、おやつ作りを楽しめるようになりました。
手作りおやつの参考書
子どもと一緒に作れるシンプルなレシピ
簡単な一品だと、例えば「のりチーズ」。スライスチーズを海苔で挟んだだけという、一瞬で完成するおやつです。何の用意もなくおやつの時間を迎えてしまったときの救世主です。
これが娘には大ヒット(大人が食べてもおいしい!)。
もちろんちゃんとしたクッキーや羊羹なども掲載されていますが、どのレシピもシンプルで手間はそれほどかかりません。子どもと一緒に作れる簡単レシピが満載です。
おやつと言っても甘いものばかりではなく、おにぎりやピザ、サンドイッチなどのいわゆる「捕食」もたくさん載っていて、レパートリーが広がります。
素材について考える
素材についてもよく考えられていて、砂糖や粉類、乳製品などそれぞれの特徴が説明されています。「子どものためには必ずこれ」という答えがあるわけではなく、あくまでも解説。押しつけ感もないのですんなり読めます。
例えば甘味ならきび糖に黒砂糖、さらにはメープルシロップや蜂蜜などを使い分けることができます。素材の特徴に加えて、黒砂糖や蜂蜜は、乳児ボツリヌス症予防のために1歳までは控えるべきといった注意点も書かれているので、一読しておくと安心です。
各食品の特徴を把握した上で使うことは大事ですね。
食べる量について考える
掲載されているいくつかのレシピの適量や、食品ごとの摂取適量が年齢ごとにまとめられていて、これがとても参考になります。
例えば砂糖。3歳〜5歳ではおよそ5グラムが1日の摂取目安です。これは、3度の食事も併せての量なので、おやつで摂るべき糖分は決して多くはありません。自分で作ったお菓子だと、1つ(または1切れ)に砂糖や油脂がどれだけ入っているかはすぐに分かります。
おやつに砂糖や油脂が多く含まれていたと思えば、夜ご飯で調整できます。
夜ご飯で調整しきれなければ翌日で。あまり神経質にならず、ざっくり1週間単位でそれなりにバランスが取れるように注意しています。
ここにもまた自分で作ることのメリットがひとつ。材料とその量を知っていることで、むやみに食べ過ぎを心配する必要もなければ、無駄に我慢させる必要もありません。
もちろん食べる量には個人差があるので一概には言えません。以前、小児科医から、全体量が多くてもバランスよく食べていて急な体重増加や体調不良がなければ大丈夫とのアドバイスを受けたことがあります(娘はものすごくよく食べます)。ただ、目安があるととても安心できるものです。
大忙しの毎日に、食品成分表とにらめっこして調理する余裕なんて皆無です。でも、目安を知っていることで、「適当にやる」ことがうまくなれる気がするのです。
番外編 クックパッド
上で紹介した本に加えて、クックパッドにもかなりお世話になっています。
最近娘(3歳)と一緒に作って、作ることも食べることも楽しめたおやつを二品をご紹介。
どちらもバターを使っていないところがポイントです。サラダ油で作るケーキ類は混ぜるのが簡単なので子どもにお手伝いしてもらいやすいのです。もちろん、サラダ油といえどまだまだ子どもだけできちんと混ぜることは難しいですが、やっている気分になれるところがいいと思うのです。
最後はハンドミキサーを使うこともありますが、娘にはできるだけ材料を入れて混ぜるところを見せています。おやつを食べながら、入っている材料についての会話が広がったりして楽しいから。
それなりに汚れますし、ときとして悲劇的なことも起きますが(ボールがひっくり返るとか)、そのときの手間を差し引いても親子の有意義な時間になることは間違いなしです。
手作りなんてちょっと面倒と一瞬思いがちですが、子どもにとってはお手伝いも遊びのうち。親だけが時間を割いて子どものためにおやつを作るのではなく、子どもと遊ぶ時間の一部をおかし作りにあてればいいのです。
興味を持つかは子ども次第だと思いますが、楽しんでくれたならきっとそこから色々な発見があるはず。
もちろん、いつでも一緒に作らなくてはなんて思っていませんし、そもそも常に手作りしなくては、なんて全く思ってはいません。子どもが自分で作ったり、お母さんが作ってくれたり、市販品だったり外食だったり。そういうメリハリがあってこそ、親も子も手作りの楽しさに触れられるのではないかと感じています。
負担にならず楽しみながらできてこその手作りおやつ。上で紹介した1冊には、手作りおやつを楽しむためのヒントがたくさん載っています。お勧めです。