Natsu life

娘・家族・仕事。大切なものをもっと大切にしたい。お母さんエンジニアの思うこと。

新しい遊びの形〜リアル世界とアプリの融合〜


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最近の子供たちは、スマホタブレットを何歳くらいから手にするのでしょうか。スマホタブレット(特にタブレット)の登場は、子供たちの遊び方に変化をもたらしています。今日はその変化のひとつとして、iPadを使った新しい遊びの形について紹介します。

ちなみに、我が家の娘(2歳4ヶ月)はスマホタブレットも使いません。色々と思うところがあり、あえてアプリから遠ざけています。幼児におけるアプリの使用については色々な意見がありますが、これについてはまた日を改めて詳しく書きたいと思います。

リアル世界をアプリに取り込もう

リアル世界、つまり手元に存在しているブロックなどをアプリの中に取り込んだり、自分の動きがそのままアプリを通じて表現されたり、そんな遊び方が注目され初めています。

個人的に注目しているいくつかのプロジェクトを紹介します。

Osmo

Play on the iPad with Real People and Real Objects.
"本当の友達とそこにある物体を使ってiPad上で遊ぼう!"

Osmo

動画を見ればどんなものかは一目瞭然でしょう。こちらは注文済みなので手元に届いたらレビュー予定です。


Moff

続いて日本人チームによるプロジェクトのMoffです。

MoffBandはあらゆる動きを遊びに変える全く新しいおもちゃです。手首につければ、動きにアプリが反応。動きと音を連動させた新しい遊びを楽しむことができます。

Moff, the smart wearable toy


Lego fusion

さらにはレゴまでも(今のところ日本での発売予定はなさそうです)。なお、下の記事は少し古く、アメリカではすでにいくつかの商品が発売されています。

本物のブロックで組んだ建物やクルマを画像認識でデジタルモデルとして取り込み、ゲームの世界に配置したり、ゲーム内の課題を実ブロックの組み換えでクリアするといった遊び方ができます。キャッチコピーは「Real Build, Virtual Game.」

本物のレゴでゲーム世界を組んで遊ぶ LEGO Fusion発表。街建設や城塞防衛戦、レースゲームを用意 - Engadget 日本版

どれもiPhoneiPadのセンサーをうまく利用して、リアルの世界をアプリの中へと導いていきます。いずれも対象年齢は小学生くらいでしょう。

Tangiblock

もう少し低年齢向けでは、ベネッセのタンジブロックが例として挙げられるます。

Tangiblock(タンジブロック)は、ベネッセコーポレーション<こどもちゃれんじ>が生み出した50個のブロックとiPadアプリを組み合わせて使う、「Tangible」を具現化した技術。あなたのアイディア次第で、新しい表現をどんどん生み出せます。

しまじろうクラブ - こどもちゃれんじのあそび・まなびがいっぱい!

現在は販売されておりませんが、試みとしては面白そうです。Application Awardに応募したかったのですが、時間がなくて諦めました。実はちょっと心残りだったりします。

遊びのパターンを作り出すのは子供たち

上で紹介したいくつかのアプリ、動画を見ているだけでワクワクしてくるでしょう。もちろん、面白そうというのは注目している理由の1つです。

しかし、私がこれらのアプリに期待しているのはそれだけではありません。どちらかというと、子供たちの遊び方に変化が起きることを期待しています。

アプリを開発している立場から言わせてもらうと、アプリだけで実現できる遊びのパターンは有限だと思っています。そうしておかなければ、アプリは永遠に完成しません。

ところが、これにリアルの世界が融合されるとどうでしょう。アプリ単体の時点では、まだその「遊び」は未完成です。ブロックやMoffバンドなどに動きが加わることで、どんどん新しい遊びのパターンが生まれます。遊ぶ側にいる子供たちが、考えて、工夫して、新しい遊びのパターンを見つけていくことができるのです。

考える力を養うとともに、コミュニケーション力の向上にも繋がるのではないかと期待しています。

大人も参加するチャンス

画面上でだけ繰り広げられるアプリの世界とは異なり、そこにモノがあることで大人がその遊びに参加するチャンスも広がります。

iPadの画面は、かなり近づかないと見えないかもしれません。しかし、その周りに転がるブロックは容易に目に入ってきます。家事の合間などに子供がiPadで遊んでいたとしても、ちょっと目を向けるだけで会話の材料が手に入ります。

自分の子供がiPadとばかり対話しているのは寂しいです。そうならないように、できるだけ大人も参加してみんなで遊びたいものです。

そもそも、Lego fusionなんて、私と同世代のお父さんたちは、子供を差し置いて夢中になってしまうような気もしますけども。


今日は、新しい遊びの形として、リアル世界を取り込んだアプリを紹介しました。ゲームにスマホタブレット、自分の殻に閉じこもってしまいがちな道具が子供たちの周りにあふれています。

使い方についてはそれぞれの家庭でルールを作ればいいと思いますが、ここで紹介したような新しい体験は、ゲームやアプリに対する子供たちの価値観に変化をもたらすかもしれないと、密かに期待しています。