Natsu life

娘・家族・仕事。大切なものをもっと大切にしたい。お母さんエンジニアの思うこと。

2016年の振り返りと2017年への意気込み

ついに、今年も残すところあと1日。この一年を振り返り、新しい年につなげていきたいなと。

自分:フリーランスから会社員へ

2016年の1番大きな変化は、フリーランスを卒業したことです。実に9年ぶりの会社員生活は、さすがに慣れるまでに時間がかかりました。

一番苦労したのは「頼ること」。ずっと一人でやってきたので、周りに頼る、周りを巻き込む感覚を、完全に忘れ去っていました。肩の力が抜けるまでに数ヶ月、上手に回りと連携できるようになるまでまた数ヶ月、そんな感じで立ち上がりには時間がかかりましたが、今では周りにたっぷり甘えています(それもどうなの、、というのはさておき・・・)。

巻き込んだり巻き込まれたり、これって会社員ならではの魅力だなと思います。

ちなみに、仕事と育児との両立という観点で、フリーランス時代はよく羨ましがられたりもしましたが、個人的には会社員の方が確実にラク。自分としてもラクだし楽しめるし、子供への負担もフリーの時よりは少なくなっているのではないかと思います。

フリーだと、子供が病気になろうが自分が寝込もうが仕事の量は変わらない。代わりにフォローしてくれる人もいない。有給休暇もない。休んだ分だけ仕事は遅れ、取り戻すことができるのも自分だけ。一生懸命に仕事と向き合おうとすればするほど、限界を感じるようになっていました。

会社員に戻ってもうすぐ1年。娘が4歳というこのタイミングに、今の自分の仕事の仕方はあっていると思っています。今この仕事ができていることに感謝しています。

子ども:幼稚園(認定こども園)への進級

2016年、娘は幼稚園に進級しました。それまでは、0歳〜2歳児クラスまでの子ども20人ほどが一緒に生活する小さな保育園に3年。一変して幼稚園ではひとクラスが24人。午後からは、年長までの縦割り保育になるので、全員合わせるとかなりの人数になっています。さすがに最初は戸惑いを見せていました。

親の方も、仕組みやルールに慣れるまで頭は常にフル回転。それに加えて娘のフォローで1学期はとにかく長く感じました。しかし対する2学期は、1学期の半分くらいしかないのではないかと思うくらいあっという間に過ぎていきました。

運動会や発表会などの行事でも、親から離れて先生と友達の輪に吸い込まれていく娘の姿を見ていると、成長を感じずにはいられません。

一方で、2学期は慣れからくるミスも多発(私の)。服装や持ち物に関する連絡事項の見落としも増えてきて、気が緩んでいる証拠だなと思いました。ここは、3学期からまた気を引き締めていきたいところです。

家族:健康で楽しく過ごせた1年

私たち家族も、そして親も、この1年は健康で元気に過ごせました。娘が極度の病院嫌いを克服したのも大きかったです。今では、インフルエンザの予防接種だってへっちゃら。自らスタスタと診察室へ入り、腕を出して泣かずに終了です(1年前までは病院まで引きずっていった感じ・・・)。

そんな成長もありましたが、一方で夫は仕事が忙しく、私も毎日の家事・育児・仕事をこなすのに精一杯だったため、家族の結びつきが少し薄かったようにも感じています。

家族3人が、そしておじいちゃん、おばあちゃんが、一緒に揃う時間は案外少ないものです。来年は今よりも仕事とプライベートのメリハリをつけ、週末はもっともっと子どもや家族と向き合えるようにしていきたいものです。

仕事が楽しくなってしまうと、ついついそれをどこまでも持ち込んでしまうのが私の悪いところ。実際に手を動かす「お持ち帰りの仕事」があるかないかは関係なく、頭の中の切り替えが難しい。フリーランスの頃に比べたら、それでもずいぶんメリハリをつけられるようにはなったけれど、考えごとをしていることは娘には伝わっているでしょう。これは本当に気をつけたいところです。

「変化」から「飛躍」へ

さて、色々と振り返ってみたところで、はてなブログ今週のお題」にもなっていた「2017年にやりたいこと」を。やりたいというよりも、「なりたい自分」と言った方が近いかもしれませんが。

2016年は「変化の年」だったので、2017年は「飛躍の年」にしたいです。

仕事

仕事では、まだまだ成果をキープするのに精一杯でその先に向かえていない。2017年は、ここを大きく乗り越えたいと思っています。まずはペースを整えて、短い時間でも大きな成果を出せるようにしていきたいなと思います(そもそも時短なので当たり前ですが・・・)。また、アウトプットばかりを意識せず、様々な分野の本を読むなどインプットの時間も増やしていきたいです。

ここを意識することで、子どもや家族に向かう自分の気持ちにも余裕が生まれ、結果的に好循環がうまれるのではないかなと。

育児

育児では、もっともっと積極的に幼稚園との関わりをもっていこうと思います。専業主婦に比べればどうしても時間的制約があるので、なかなか簡単な話ではないのですが、それを言い訳にせず、娘には満足のいく幼稚園生活を送らせてあげたいと思っています。娘が習い事への興味も持ちはじめているので、いかにして時間をやりくりするかがカギになりそう。

娘にとっての幼稚園生活は、どう転んでもたったの3年。後悔しないように楽しもうと思います。

家族

家族のために、健康管理を重視していこうと思います。守りの健康管理から攻めの健康管理に転換したいなと。ただただ毎年健康診断を受けるだけではなくて、これからは小さな健診の積み重ねを意識していきたいです。まずは、娘を定期的に歯科や眼科の健診に連れていくところから。そして、もちろん自分も怠ることなく。

まとめると、2017年は、仕事も育児も健康管理も、「変化」から「飛躍」につなげていきたいです。限られた時間の中で大きく飛躍するためには、きっと「戦略」が必要。

ということで、2017年のキーワードは「戦略」。さあ、明日からがんばろう。


最後に

仕事納めの昨日12月30日、娘と夫は一足先に帰省しました。娘が生まれてから4年半、はじめて娘と離れて一夜を過ごしました。成長に感激するとともに、こうして1年を振り返るゆとりの時間をくれた夫に感謝します。

夜泣きから独り寝へ

2016年のクリスマス。

私はサンタさんからとても偉大なプレゼントをもらいました。

娘の『独り寝』です。自分の部屋の、自分のベッドで、朝まで一人で寝たのです。クリスマスの日がきたら一人で寝るんだと、自分で言い出しました。

思い起こせばこの4年間、『眠り』にはとことんまで悩まされてきたわけで、この日が、こんなにもあっけなく来るとは思ってもみませんでした。


元々4時間おきの授乳ペースだった娘は、5ヶ月を過ぎたころには起きたとしても夜中に1回授乳するくらい。ときには朝まで起きない日も。なんて楽なんだろうと思っていた矢先の生後7ヶ月、それは突然やってきました。

ちょうど引っ越しの時期とも重なり、親もかなりバタバタしていたので、最初の頃はそれで落ち着かないのかなと思っていましたが、、、そんな甘い話ではありませんでした。

20時に寝た娘が最初に泣き出すのが23時、その後1時間おきに朝の3時か4時まで、合わせて5〜6回、夜中に起こされる日が続きました。

泣き止みポイントは抱っこ。授乳ではなくて抱っこ。添い寝でもダメ。起きて抱っこ。昼間、刺激を受けた日などは特に酷く、泣き止ませることすらできない日もありました。

いつかは終わるからと周りからは励まされ、そんな生活を続けること1年以上。歩くようになり、言葉が出てきて問題はさらに深刻化してきました。パパではダメ。夜はママでないとダメ。どうやってもダメ。自己主張のカタマリ。

赤ちゃんの寝かしつけとか夜泣きに関する本を読みあさり、これだと思う方法は片っ端から試しました。そして、とことん玉砕。

昼間の愛情が足りないんじゃないかと、自分を責めました。

あまりにもゴールが見えなくて、本当に辛かった。


でも、夜泣きの終わりはやってきました。

2歳を過ぎたころから徐々に回数が減り、2歳半あたりで1、2回まで減っていました。それでも、起こされない日はなかった。

それが、忘れもしない3歳1ヶ月。夜泣きが突然終わったのです。長い長い2年半でした。夜に寝て、次に起きたときは朝。2年半ぶりに味わったこの感覚、はじめはビックリしました。

ところが3歳半。やや大きめの怪我をしたのを引き金に、夜泣きの復活。1ヶ月ほどでしたが、一度解放されたと思ったあとのこの1ヶ月は、精神的にかなり追い込まれました。

それもどうにか乗り越えて、やっと、やっと、本当に終わったのがおよそ1年前。

ただ、夜泣きがなくなったとは言え、夜はこれだけ神経質になる(よく言えば繊細な)娘ですから、眠りにまつわる苦労はまだまだ尽きることはありませんでした。


とにかく疲れが取れなくて、ゆっくり眠りたいという願望を抱きつつも、もはや諦めの境地。娘と一緒に寝ることができるのも、ほんのあと数年だと思って、最近ではこんな苦労も悪くないかなと思い始めていました。


ところが親の心とは裏腹に、今度は娘が大きく成長。

もう処分してしまおうかと思っていた娘の部屋のジュニアベッド。クリスマスの日がきたらここで寝るんだと、イブの日に突然言い出したのです。


ちょうど幼稚園でも、自分のことは自分でやるという指導が強化されていて、その影響なのかもしれません。

もしくは、友達が先に独り寝を始めたのかもしれません。

理由はよく分からないのですが、本人がやる気になったようなので、ダメ元で試してみました。


きっと、うまく眠れなくてやっぱりママのベッドにいくと言い出すだろう、と思っているうちに、眠りに落ちた。

きっと、夜中に寂しくなってママのベッドに潜り込んでくる、と思っていたけど、来なかった。

きっと、トイレに起きたら自分のベッドには戻らないだろう、と思っていたけど、ちゃんと戻っていった。


そして朝まで、一人で寝て、朝になったら自分から起きてきました。


嬉しいやら寂しいやら。


さて、いつまで続くかは分かりません。でも、本人がやる気のうちは、自分の部屋で寝かせてみようと思います。そしてその間に私も体力回復!


きっと、今でも夜泣きで苦しんでいるお母さん、お父さんはたくさんいると思います。

今振り返って思うのは、どうにか対処しようとなんて思わずに、諦めてしまえばよかった。諦めたって苦しいことには変わりないけれど、頑張ろうとしない分、少しは楽だったかもしれない。

そしてもうひとつ、今だからこそ思うこと。自分を責めても仕方がない。昼間の愛情が足りない、接し方が悪い、そんな風に書かれている本やサイトがあります。それを読むたびに自分を責めてきましたが、それが解決してくれたことは何一つありませんでした。ただでさえ寝不足で体力勝負になっている中、精神的にも自分を追い込んだところで、何ひとついい方向には向かいません。

いつかネタにするくらいの気持ちで、諦めて、適当にやり過ごすのがいいのかなって、今では思います。


明日にはまた親のベッドに戻ってくるかもしれないけれど、それでもいい。とにかく、大きな成長を見せてくれた娘に感謝しつつ、今の気持ちをここに残しておくことにしました。

ちょっとしんみりしてしまった気もするけれど、夜泣き生活があまりにも壮絶だったので仕方ない。

おしまい。

サンタさんへの手紙

気づけば今年も残すところ1週間ですね。焦る。。。

ある日、娘が私に隠れて何かを書いていました。のぞこうとすると、、

『見ちゃダメ!』

って、言われたら見たくなるものです。見ました見ました(ちゃんと許可を得ました)。娘が人生で初めて書くサンタさんへのお手紙でした!

あまり物欲のない娘が、一生懸命ひらがなを調べながら手紙を書いている。リクエストはオモチャとおいしいごはんでしたが、なんとも心温まったのが差出人。自分の名前と母親である私の名前を連ねて書いてくれました(え、パパは?という疑問はおいておき・・・)。

一応プレゼントはちゃんと用意したけれど(amazon様、ヤマト様ありがとう)、果たして手紙に何を書いたか覚えているのかは疑問です。もっと別のものが欲しかったとか言われないかドキドキです。


まもなくサンタさんがやってきますね。

娘の机の上がそれはそれは散らかっていたので、『このままではサンタさんきてくれても、プレゼント置く場所ないからそのまま帰っちゃうかもね』と軽く言っておいたら、今日は朝からせっせと片付けていました。

サンタさんの威力はすごい。


ちなみに、娘は自然とひらがなを覚えましたがやはりまだ完全ではない。そんな娘が愛用しているのはこちらです。

1ページに1つひらがなが書いてあるので、辞書のように使っています。

最初のうちは間違っていると教えてあげていたのですが、娘も間違いを指摘されるのは面白くないようで時として大きなもめ事に発展していました。

もう面倒なので、何か書いていたときにこの本を使ってみたらと渡してあげたら、自分で調べて書くという技を身につけてくれました。どれだけ負けず嫌いなんだとも思いますが、本当に教えてほしいときは聞いてくるし、自分でやりたいときは好きにやればいいかなと思いそっとしています。


最後におまけ。

子どもたちはサンタさんにお手紙を書きますが、サンタさんからお手紙をもらった人(ねずみ?)もいたようです。

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郵便屋さんのねずみさんがサンタさんのお手伝いをするお話です。なんとも心温まる素敵な展開が待っていますよ。お気に入りの1冊です。

発熱のお供に

今年もこの季節がやってきました。

4月に新しくこども園に入り、遅刻・欠席・呼び出しなしで秋まで来た娘ですが、ここにきていきなり大物にやられました。

昼間は熱も下がり元気になるのに、夜になると高熱と咳がひどく体力もだんだんと消耗していきました。

夜中の熱と咳。4日続けば大人もまいってきます。

高熱でただでさえ眠りが浅いのに、さらに咳で苦しくてすぐに起きてしまう。背中をさすったり抱っこしたりしていると、気づけばもう朝ですね・・・。私の睡眠時間も確実に奪われ、寝たのかよく分からない日々が続きました。

そんな中、熱の辛さを少しでも和らげるために我が家で使っているのがこちら。

本来は、ベビーカーやチャイルドシート用の保冷剤ですが、これが発熱したときにも便利。ベッドにおいてその上に子供を寝かせます。

手軽だし、カバーも洗えるし、子供が体調を崩してバタバタしているときには助かります。車やベビーカーを持っているのなら、用意しておいて損はなし。

そしてもうひとつ。備えておくと安心なのがこちらです。

使い捨ての手袋。去年、初めて娘がウイルス性胃腸炎にかかり、素手で処理をしたら見事に私も感染しました。それからは常に用意してあります。

発熱から始まる病気はたくさん。何が待ち受けているか分かりません。備えあれば憂いなしです。

この手袋、指で薬を塗る時などにも使えます。もちろん掃除などにも使えます。実は、コストパフォーマンスの良い一品なのかもしれません。

余談ですが、今回は気管支炎が疑われ、さらには肺炎の不安もあったため、レントゲンを撮りました。

一瞬とは言え私と離れドアも閉められてしまうので、泣くかなと思いきや、しっかりと先生の言うことを聞いて対応したようです。

終わってから娘が一言。

「ペネロペと一緒だね。」

そうだね、絵本でペネロペもレントゲンを撮っていたよね。こうして絵本から知識を得ていたのかと思ったら、なんだか感慨深いものがありました。

ペネロペがレントゲンを撮り、さらには入院、手術もするお話はこちら。読んでおいてよかった。。。

とてもよくできた仕掛け絵本です。赤ちゃん向けではなく、動きもかなり工夫されていて、幼稚園児にぴったり。病院嫌いを克服するためにも一役買ってくれるかもしれません。

4歳のインフルエンザ予防接種

今年もインフルエンザの季節がやってきました。

インフルエンザにかかると、どんなに回復が早くて本人が元気でも、発症後5日間(長引いた場合はさらに解熱後2日間)は出席停止期間として定められているため、その期間は登園できません。仕事を持つ親としては死活問題です。

そんなわけで、問答無用で予防接種を受けるわけです。

#予防接種に関する賛否は色々とありますが、その話題についてここで何か触れるつもりはありません。私は基本的に賛成なのであらゆる予防接種を受けて(受けさせて)います。

娘は1歳からインフルエンザ予防接種を受け始めました。今年で3回目。

ついに、泣かずに堂々とすべてを終えられる日がやってきたようです。

昨年までは極度の病院嫌いで本当に苦労してきました。

注射に限らずとにかく病院が嫌い。逃げようとするので連れて行くのに一苦労、診察を受けるのにも一苦労、終わってから精神状態を元通りにするのもまた一苦労。ちょっとした風邪や熱で、聴診器とのどの様子を見るだけだって、親子共に汗だくものでした。

予防接種を受けに行くと伝えれば、その瞬間から防御の姿勢に入り、どうにか逃れようとする。予防接種が必要なことは頭では分かっていても、体が拒否反応を示していました。

それが今年になって一変。さすが4歳、さすが幼稚園児。

前日に予防接種のことを伝えておいたら、当日はそのつもりで出かける支度をしてくれました。

さらに、順番待ちも静かにスムーズに。そして、いざそのときがきても、ビビることなく泣くこともなく、ジッと我慢してあっという間に終わりました。

文章にするとたったこれだけのことですが、去年までの苦労を考えたらそれはもう天と地の差。本当に成長したなと思いました。むしろ感動すらおぼえました。

この半年、娘は大きく成長したように思います。

この成長を見逃さないよう、これからも見守っていきたいものです。

作者で楽しむ絵本

娘が絵本好きなこともあり、図書館で借りたりしつつもかなりの数の絵本を読んでいます。

そうすると、だんだん「自分(私の)のお気に入り」ができてくるもので、作者で選ぶようになったりします。娘も私の影響か、作者を意識していて、「この絵本を書いた人は、○○を書いた人と同じだよ」とか、「○○と同じ人が絵を描いているね」などの説明を、喜んで聞いてくれます。

その中でも、最近のお気に入りは、岸田衿子氏(文)+山脇百合子氏(絵)の組み合わせ。

詩人であり童話作家でもある岸田衿子さんの文章はとても軟らかく、暖かみがあります。読んでいてホッコリするのです。絵本を「読んであげる」のではなくて、「読んで楽しむ」に変わります。

最初に出会ったのはこちら。

絵を見て気がついた方もいるのではないでしょうか。イラストは山脇百合子さんによるもの。山脇百合子さんと言えば、かの有名な「ぐりとぐら」の絵を描いている方です。

ぐりとぐらは、中川李枝子氏(文)+山脇百合子氏(絵)のペアですね。このお二人、実の姉妹なんです。姉妹による作品だと思うと、ぐりとぐらの味わい方がまたひとつ変わってくるのではないでしょうか。

1963年に発表されたという「ぐりとぐら」では、まだ旧姓の「大村百合子」の名になっていますね。歴史深い一冊です。

話は元に戻って、岸田衿子さんの絵本を少しご紹介。

冒頭で掲載した「どこでおひるねしようかな」は、森の中で動物たちがお昼寝場所を探してまわる可愛らしいお話です。動物の大きさによって文字のサイズが変わるなど、細かい工夫もされていて、読んでいて楽しくなる一冊です。娘もお気に入り。

最後はみんな最高のお昼寝場所を見つけ、気持ちよく眠りにつきます。お昼寝前の読み聞かせなどにもよさそう(我が家はもう昼寝はしませんが)。

もう一冊「ねこどけい」をご紹介。

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「はとどけい」から出てくる「はと」と遊びたくてちょっかい出しているうちに壊してしまったねこ。鳩時計を修理した時計屋さんが、ねこの家も作ってくれました。こうして「ねこどけい」ができたのです。

こちらの絵本は、個々のフレーズに気持ちの良い流れがあります。

そしてもう一冊。こちらは大人向けの詩集です。

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絵本に出てくるフレーズが心地よく作者自体が気に入っていたので、ついついこの詩集を手にとりました。

普段、育児や仕事に追われる毎日で、なかなかゆったりした気分になることがない中、心を休ませてくれるような一冊だと思います。

たまには、作者で絵本を楽しんでみてはいかがでしょうか。親子の会話も広がりますよ。

病気の少年とそのお母さんから学んだこと

娘が図書館でたまたま手にした本の中に、心に響いた1冊がありました。

4歳で進行性の難病が発覚し、徐々に体も知能も衰えて、いずれは寝たきりになってしまう。すでに、小学校にあがったくらいのときには、お母さんとの意思疎通も難しくなりつつある、そんな少年の実話です。

少年のお母さんが彼の夢を叶えるべく、ボランティアの方々の力を借りて、イルカに会うための旅に出かけます。夢を叶えた正ちゃんの症状は、一時ではありながらも改善します。想像を遙かに超えた苦労や悩みを抱えているであろう少年のお母さんの、数々の思いが込められた1冊です。


娘は今4歳。主人公の正ちゃんが病気だと分かったのと同じ年齢です。

お話が少し難しいかもしれないよ、と前置きをして、読んであげました。

神妙な顔つきで一生懸命ストーリーを理解しようとする娘を見て、きっと色々と感じているのだろうなと思いました。

世の中には色々な人がいます。障害を持つ人、病気の人、お年寄り、赤ちゃん、元気な子供や大人。自分には必要のないものやサポートを必要とする人がいるということを、「特別」ではなくて「当たり前」のこととしてとらえられるようになって欲しいなと思うのです。


娘がどこまで深く理解したかは分かりません。でも、読んであげたあともしばらくは釘付けで、何度もページをめくり直していたところを見ると、何かを感じ取ったのではないかと思います。理解はできなくても感じることができるのが、絵本のいいところ。

そして、親である私もまた、この1冊から多くのことを学びました。

娘が今、元気よく成長していることも、自分が毎日仕事を楽しめることも、ついつい当たり前だと思ってしまいがちだけど、そうではなくて、もっと感謝の気持ちを持たなくてはいけませんね。

そして、もしかしたらいつの日か、私たち家族にも良からぬことが起こるかもしれない。でも、正ちゃんのお母さんのように、子供の前では気丈に振る舞い、小さくてもいいからたくさんの楽しい経験を積み重ねていけるよう、母親としても成長していきたいものです。

うまく言葉にできませんが、最高の育児書だなと感じた1冊でした。読んだあと、子供が一層いとおしくなります。