食品添加物について思うこと
スポンサーリンク
食品添加物。色々なところでテーマになりますね。特に小さい子どもがいると、気になる話題です。
かくいう私も、できる限り食品添加物は避けています。自炊するときは。
平日は1日2回、休みの日は3回、食事の支度は結構な重労働なので手抜きも必要です。気分転換に外食だってしたいのです。だから、外で食べるときはあまり気にせず好きなものを思い切り食べる、食べさせる。でも、家で作るときはできるだけ素材の味が残るようにする、そんな感じのこだわりでやっています。
今の日本で、食品添加物を避けて生活するのはほぼ不可能に近いでしょう。そして、そもそもそんなに毛嫌いしなくても、それなりの知識を持って対応していれば怖くないと思っています。
私はその道の専門家でも何でもありません。これから書くことは、あくまでも1人の母親が個人的に思っていることをまとめたに過ぎません。添加物推進派にも反対派にも戦いを挑むつもりはまったくありませんのであしからず。
食品添加物の役割
食品添加物と言っても、色々な種類があります。私は普段、添加物を次の5つに分類して考えています。
- 食品の日持ちを良くするもの
- 食べやすくするもの
- 味を付けるためのもの
- 匂いを付けるためのもの
- 見た目を良くしたりかさ増ししたりするもの
日持ちをよくするのはいわゆる保存料です。中には肝機能への影響や発がん性物質と認められているものもあり、最も世間から敬遠されがちなところでしょうか。
続いて食べやすさ。乳幼児の食事にはかかせない「とろみ」を付けるための添加物はここに属します。デキストリンという言葉を聞いたり見たりしたことがある人も多いのではないでしょうか。いわゆるデンプン質で体に害はないとされていますが、これも立派な食品添加物に当たります。
乳幼児やお年寄りなどは、汁物を飲み込むときにむせることがよくあります。それを防ぐためにとろみを付けるのが一般的で、市販品ではデキストリンが使われていることが多いです。家では片栗粉や粉寒天を使うと便利です。
次にくるのが味をつけるためのもの。本来、食品がもつ味で十分なはずですが、そこにちょっとした旨み成分を足したりすると、人間はもっともっと満足するようになります。これがこの添加物の最大の目的です。成分表示では、「調味料(アミノ酸等)」などと書かれていることが多いですが、中身は様々です。『等』と書いてある場合、その中身はもはや分からないのです。
そして香料。匂いをつけて美味しく感じさせるためのものです。匂いの力は侮れません。実は味なんてほとんどなくても、匂いだけで人間の舌と脳は騙されてしまいます。
その昔、ドイツに暮らしていた頃のこと。現地では大変貴重な納豆と、まったく貴重ではない普通のイチゴアイスが冷凍庫に入っていました。数日後、楽しみにしていた納豆を食べようと開けたところ、完全にイチゴ味。イチゴアイスの香料が強すぎて、納豆がイチゴ味になりました。嘘のような本当の話です。そのくらい匂いのパワーは強いのです。
最後は見た目や量の調整に使われる添加物です。天然・合成着色料は色をつけて見た目をよくします。合成着色料にも発がん性物質はあると言われています。また、ハムに注入される水はかさ増しテクニックとして有名です。水そのものが添加物なのではなく、水でかさ増ししても美味しそうなハムに見えるように添加物を使って形や硬さなどを調整するのです。
どこまでが許容範囲か
さて、何を避けて、何を許容するか。
あくまでも私の場合ですが、前者の2つを許容して、後者の3つは極力避けています。
発がん性物質と聞くと怖くなるかもしれませんが、適量であれば即座に影響が出るとは思えません。そもそも食品添加物だけががんを誘発するわけでもないので、ここはバランスが重要だと考えています。
逆に、保存料を徹底的に避けることで、食品の劣化が進み食中毒を招くかもしれません。かなり神経質に食材を管理しなくてはなりませんし、精神的に追い込まれるかもしれません。
もちろん、摂取のしすぎはよくないでしょう。でもそれは、食品だって同じこと。何事にも適量があるのです。絶対ダメとは考えず、自分の生活スタイルを考えてあまり気にしすぎないようにしています。ただ、もちろん無駄に取り入れることはしません。
食べやすくする(とろみを出す)ためのものは、もはやほとんど気にしていません。こういう食品添加物が、幼児やお年寄りの事故を防いでいることもあるでしょうし、ありがたく恩恵にあずかっています。
問題は残りの3つ。味とにおいとその他諸々。これはできるだけ避けています。
特に味と匂い。まだまだ味覚が完成していない幼児だからこそ、今、食品本来の味を覚えてほしい。ということで、化学調味料と香料には気を遣っています。もちろん、自炊のときだけですが。
最近では、スープの素やカレールーなんかでも化学調味料・香料無添加のものが出ていて、それほど苦労せずにそこそこのものが揃います。
あとは洋食だろうが和食だろうが、煮干しや鰹節、昆布、キノコ類のダシをうまくつかって野菜や肉、魚にしっかりと味がつくように心がけています。研究し尽くされた化学調味料にはかなわないかもしれませんが、食材そのものの味はしっかりと楽しめます。
見た目や量を調整するための添加物は、もはや百害あって一利なし(価格が安くなるという意味では一利はあるのかな・・)。神経質になりすぎる必要はないですが、そもそも不要なものなのでできる限り避けています。
自分なりの基準
忙しい毎日、手の込んだ料理なんてなかなかできませんが、できるだけたくさんの食材に触れさせることと、できるだけ素材の味がそのまま口に運ばれるよう、そこにだけはこだわって毎日キッチンに立っています。
子どもにとって今のやり方がいいのか悪いのか、食品添加物にもっと気を遣うべきなのか、もはや気にしすぎなのか、それはきっと、子どもがもっと大きくなって初めて分かることでしょう。それどころか、もしかしたら一生答えは出ないかもしれません。
だからこそ、色々な情報に振り回されて一喜一憂するのではなく、自分としてこだわるところとその理由をしっかり持ち、自分なりの線引きができることが大事だと思っています。
ちなみに個人的には、食品添加物よりも、動物の飼料に使われるホルモン剤や、植物を害虫などから守る農薬などの方が気になっていたりしています。
ちょっと古いですが、この辺りが参考になります。
読むと怖くなるような内容もあるかもしれませんが、あくまでも客観的事実として受け止めるのがいいと思います。
添加物も農薬も結局のところ避けては通れないもの。だったらできるだけ自分で取り除ける術を覚えておいて損はありません。
添加物なんかより、食事の基本に目を向けたい。普段の料理で栄養素ひとつひとつまで意識することは難しいですが、そばに置いてときどき読みつつ少しずつ知識を蓄えています。