ともだちって何だろう?心に語りかけてくれる絵本
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3歳くらいになるとずいぶんと会話も上達し、だんだん友達と遊ぶのが上手になってきます。
それまでは、一緒の空間にいてもそれぞれ勝手に遊んでいた仲間たち。それが今度は、それぞれに役割のあるおままごとをしたりするようになる。本当に成長を感じます。
そうは言っても友達との遊び方はまだまだ初心者。気遣ったりすることは苦手です。
いや、得意とか苦手とかの前に、そういう概念がまだ存在していないのでしょう。
ちょっと気の強い子が、ちょっと気の弱い子を言いなりにしてしまう。悪気はないけれど、どうしても自然とそういう関係が出来上がっていきます。保育園では、先生方が上手に誘導してくれたりして、大きなトラブルにはなりませんが、やはり親としては見ていてハラハラするものです(我が子はちょっと気の強い方です)。
これからますます複雑になる人付き合い。
どうやって教えていくのがいいのかなと色々考えています。
そんな中、出会ったのがこちらの絵本。
ボタンが1つ取れた状態でお店に売られていたくまのコールテンくんと、ひとりの女の子リサとの出会いの物語です。
お話の中でコールテンくんは、たくさんの「やってみたかったこと」を達成していくのですが、最後に達成したのが・・・。
続きはぜひ絵本を手にとってみてください。
ストーリーを紹介する代わりに、「松居直のすすめる50の絵本―大人のための絵本入門(リンク amazon.co.jp)」で松居直さんが書いている紹介文の一部を引用します。
気持ちが通いあうことは、相手の気持ちを感じることであり、また自分の気持ちに気づくことです。
「くまのコールテンくん」は、こんなことが伝わるような一冊なのです。
柔らかいタッチの絵といい、リズム感のある文章といい、本当に引き込まれていきます。ちなみに、訳者は松岡享子さん。うさこちゃんシリーズのうち比較的新しい本を訳している方です。
「友達は大切にしなくてはいけないんだよ」なんてこと、言葉で直接伝えても、まだまだ経験の浅い3歳児が理解するのは難しいでしょう。でも、こういう本を何度も何度も繰り返し読んでいくうちに、心で何かを感じてくれたらいいなと思います。
友達を題材にした絵本と言えば、谷川俊太郎さんの「ともだち」もお勧めです。ただ、3歳ではまだ少し難しいところがあり、心の中にストンと落ちるためには、もう少し大きくなってからの方が良さそうだと感じました。
それでも、図書館で借りてきたとき娘は、興味深く何度も何度も読んでいました。
大人が読んでも色々と感じるものがある絵本です。複雑すぎる大人の人間関係に疲れたとき、ちょっとページをめくってみると心が軽くなるかもしれません。
絵本ナビに谷川俊太郎さんのインタビューが掲載されています。どうやってこの本ができあがったかを知ると、より一層、作者の言葉に重みを感じます。
最近つくづく絵本ってすごいなと思うのでした。