Natsu life

娘・家族・仕事。大切なものをもっと大切にしたい。お母さんエンジニアの思うこと。

洗濯槽カビとの戦い 〜 泡クリーナーに勝機ありか!?

タイトルのとおりです。気をつけていたのに、ついに戦わざるを得ないステージに入ってしまいました。

我が家の洗濯機は斜めドラム型。ヒートポンプ式の乾燥機つき全自動洗濯機です。購入から2年半、ほぼ毎日のように洗濯+乾燥を使い、かなり酷使しています。

さて、洗濯機のメンテナンスと言えば、真っ先に気になるのが洗濯槽のカビ。

でも、乾燥機を使っているとカビにくいと言われています。それは、乾燥により洗濯槽の中の水分がなくなるため。そう、それですっかり油断していました。

今日は、カビとの戦いが始まった経緯と対策、そしてその結果(途中経過?)をお伝えします。

事故防止とカビ防止

ドラム式洗濯機に閉じ込められるという事故が相次いでいます。我が家での対策は、まず第一に娘に洗濯機の扉を触らせない。そして、洗濯機の扉は常に閉めていました。これがカビ対策としてはよくないことは分かっていますが、やはり事故防止を優先せざるを得ません。

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それでもどうにか2年半は気になるようなカビには遭遇しませんでした。ほとんど毎日乾燥機をかけ、洗濯だけで終えたときは洗濯槽乾燥モードで20〜30分回していたのがよかったのかもしれないと思っていました。

ところが、、、今年の梅雨明けどき、ついにそのときがきてしまったのです。

いつも通り夜中のうちに乾燥を終え、朝になって乾燥済みの洗濯物を取り出し、、、ここまでは良かったのですが、ほんの数枚のアンダーシャツと靴下を取り忘れておりました。

それでも事故防止のため扉は閉める。そして、そのことをすっかり忘れてそのまま実家に帰省。

帰省中に梅雨があけ、外も一気に暑くなりました。そして2日後に帰宅し洗濯機の扉を開けると、そこには世にも恐ろしいカビの臭いが漂っていたというわけです。

乾燥の罠

このとき、乾燥すればカビ対策になるというのは大きな誤解だったことに気がつきました。

少し横道にそれますが、今の全自動洗濯乾燥機には、ひとつ大きな問題があると思っています。

それはホコリ。一度乾燥を終えると、ビックリするほどホコリが取れます。フィルターの掃除を毎日したところで、分解しないと届かないところにもホコリはびっしり。懐中電灯を使いホコリフィルターの奥の方を覗いてみてもすぐに分かります。

過去に一度、乾燥時間が長くなり過ぎてメーカーのサービスマンを呼んだことがあります。

故障でも何でもなく、やはり問題はホコリ。フィルター近辺の部品のうち簡単に外せるものは外して掃除をしてくれました。

そしてこのとき、固定部品として装着されていたものが1つ、取り外し可能な部品に変更されました。さらに、ご丁寧に「ここを外して掃除をしてください」というようなシールまで貼られておりました。これはつまり、ここのホコリが乾燥時間&精度に大きく影響していたということを意味しています。

ただ、色々と調べてみると実際には他にもたくさんホコリが目詰まりするポイントがあるようで、やはり数ヶ月後には乾燥能力が落ちてきます。

これを騙し騙し使っているわけですが、乾燥能力の低下を防ぐことはできず、なんとなく湿っぽさが残る状態で終わってしまうようになるわけです。

カビ事件がおきたあのときも、そんな感じでした。

おそらく、洗濯槽の中に残された数枚の衣類には、ほんの少しだけ水分が残っていたのでしょう。

そして、洗濯よりやっかいなことに、乾燥後は庫内が暖かい。そう、カビが好む温度と湿度とが自然にできてしまったのです。

だから、「乾燥=カビ対策」はもはや当てにならない、そう思うわけです。乾燥後は庫内を空にしてクールダウンする必要があります。

カビとの戦い

そんな経緯で始まったカビとの戦い。

まず始めに試したのは純正の洗濯槽クリーナー。洗濯機についている洗濯槽洗浄モードで使います。11時間もかかります。

結果、変化なし。2回やっても変化なし。がっかりです。

この時点でかなり落胆し、もはや洗濯機を買い換えるかという話まで出た我が家。でも、さすがにそんなに簡単に買えられるようなお値段ではありません。

しかたがないので色々と調べているうちに、純正の洗濯槽クリーナーは塩素系だということに気がつきます。塩素系クリーナーでは、表面上のカビは取り除けるものの、洗濯槽の裏などに付着した頑固な石けんカスなどは取れないようです。そしてこの石けんカスやおそらくホコリの塊にもカビの魔の手が伸びていることは想像に難くありません。

そのため、これらの汚れも除去する必要があるらしいということまで分かりました。

さらに調べていくと、酸素系の漂白剤がいいとのこと。酸素系漂白剤をお湯で薄めて洗濯槽を洗うときれいになるという情報がたくさん見つかりました。

でもそれはちょっと面倒なので、何かないかと探していたところ、見つかりました。酸素系の洗濯槽クリーナー。

成分としては、ほぼ酸素系漂白剤と同じ(完全に一緒ではありません)。ただ、細粒上になっていて水でも溶けます。

さらに、「泡クリーナー」とあるだけあって、泡がブクブクとたつわけです。この泡をしばらく洗濯槽の中に放置させ、頑固な汚れを撃退するという作戦です。

試した結果は、、、ビックリするほど無臭。あのかび臭さは嘘だったのかと思うくらい無臭。この感動は忘れられません。

ちなみに、説明書には、洗濯槽洗浄モードがある洗濯機ではその通りに使うとありましたが、それだと泡は立ちませんでした。おそらく、撹拌のスピードが遅いからでしょう。ただ、それでもかなりの効果がありました。

でもせっかくなので泡ブクブクも見てみたい。そこで、通常の洗濯モードで回してみたところ、面白いほどに泡が立ち無事全体に行き渡りました。

このクリーナー、格安な上になんと3つも入っています。1回は洗浄モードで、2回は通常モードで使用しました。

これでいったんは、カビと完全にお別れできたと思っていたわけですが、その後も時々カビの臭いが気になるような・・・(気のせいかもしれないですが)。

そこで、現在では定期的にこのクリーナーを使用して、とにかくこの夏を乗り切ろうと戦っています。

ドラム式洗濯機のカビ臭さで悩んでいる方、もしくは悩んでいなくてもなんとなく心配な方、値段もお手頃なので是非試してみてください。

手軽・場所を取らない・よく研げる 3拍子揃ったシャープナー(包丁研ぎ)

料理に欠かせない包丁、メンテナンスしていますか?

実は私、包丁研ぎが苦手で砥石でなんてうまく研げた記憶がありません。そして、よくある挟み込むタイプの簡易的な研ぎ機を使っていた時期もありますが、やっぱりうまく研げません・・・。

切れない包丁ほど危ないものはない。娘がキッチンに入るようになり、自分で握っているわけではないですが、包丁まで至近距離に位置しています。

どうにもならない興味がわき出てしまう可能性がゼロとは言えない・・・。

とにかく包丁だけは研いでおかなくては、と思う今日この頃です。

昔は包丁研ぎに悩んだ私も、最強の包丁研ぎに出会ってからは怖い物なし。これ、すごい。

こんなに小さくて、スリムで、見た目はなんだか頼りない気もしますが、これが本当によく研げる。

いや、もしかしたら、砥石できちんと研げる人からしたら、たいしたことはないかもしれない。でも、私には最強。

しなやかに反るこのやすり(?)に刃を当てて、そっとこするだけ。あっという間に本当によく切れるようになります。やすり自体がしなるので、力の入れすぎで刃がボロボロになることもないのだそう。また、薄いので色々な刃物に使えます。

手間をかけず、思い立ったらすぐに研ぎたい大忙しの人にはもってこいかもしれません。

ちょっとした隙間に保管しておけるのもいいですね。

私と同じく、包丁研ぎが苦手でお困りの方、いましたら是非お試しを!

子どもの成長を動画で楽しむためのアプリ omoide

子どもの成長は早い。気づけばどんどん変化していきます。

簡単に成長を残せるのが動画です。日常のちょっとしたシーンを手元のiPhoneなどで撮影することも多いのではないでしょうか。

せっかく撮った動画、BGMを付けたりタイトルを入れたりとちょっとした工夫でとても素敵なものに変化します。

でも、動画編集ってなんだか面倒。時間もかかるし、育児の隙間時間だけではなかなか思うような編集はできません。

そんな風に思っているのは私だけではないはず。そこで、動画にちょっとだけスパイスを加えて、あっという間に思い出に残るショートムービーが作れるアプリを開発しました。

その名も「omoide」です。

https://itunes.apple.com/jp/app/omoide-pro-yinmo-ying-xiangmosubetewo/id1015766071?mt=8&uo=4&at=1l3votv

※ 無料版もあります。リンクはこの記事の一番下。

omoideがどんなアプリか、簡単に紹介します。

BGMの追加(スタイルの選択)

動画にちょっとした音楽をつけると、新たな華やかさが加わります。なんだかワクワクするものです。omoideでは、BGMはタイトルシーンとセットです(タイトルシーンについてはこのあと説明します)。これを「スタイル」と呼んでいます。それぞれ個別に選択する必要がないので操作もシンプルです。

動画にBGMをつけると動画音声が聞き取りにくくなることがあります。それを防ぐためには、通常ならボリューム調整が必要です。

でも、omoideにボリューム調整機能はありません。それは、「スマートミキサー」と呼ばれる新しいサウンドミキサーを搭載しているためです。スマートミキサーを使うと、動画音声を邪魔することなく音楽をつけることができます。動画の始めと最後で声の大きさが違っていても大丈夫。動画全体を通して音声が聞き取りやすくなるように、自動で調整されるのです。

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3年と少しの育児を経て、声に限らずわが子が発する音は色々な成長の証だと感じています。

歩き出した頃のペタペタという足音、はじめての言葉や進化する会話。それだけではありません。無我夢中で走らせるミニカーの音や、顔を真っ赤にしてタンポポの綿毛を吹く息づかい。子どもの周りには音や声が溢れています。

動画にBGMをつけたとき、これらの音が聞こえなくなってしまっては、成長の記録としての価値が薄れてしまいます。

omoideは、動画に記録されているすべての音を大切にします。

そしてもう一つの便利な機能が「おまかせフレーズ」です。この機能を使うと、動画長にあわせて音楽が自動でトリミングされます。いつも曲の先頭から使っていると、前奏ばかりを聴くことになりかねませんが、おまかせフレーズがあればその心配もありません。気持ちよくはじまり気持ちよく終わるフレーズがBGMとして使われます。

タイトル画面の表示

動画の開始時に「タイトル」「撮影日」「場所」が表示された素敵な1シーンを表示します。

これらのテキストを表示するために、オリジナルのタイトルシーンを用意しました。

タイトルシーンは、文字色やフォントの種類、サイズまでもがすべて一体となってデザインされています。

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そのため、文字の位置や色などをその都度調整する必要はありません。表示したい内容を入力するだけです。

しかも、動画に記録されている撮影日・場所情報や、カレンダーアプリに登録されている予定から、入力テキストの候補を表示します。

例えば、カレンダーに「親子遠足」という予定が入っていたとしましょう。その日に撮影した動画を編集すると、タイトル欄の候補として「親子遠足」と表示されます。そのため1タップでタイトルに「親子遠足」と入れることができるのです(スクリーンショットはこの例とは異なります)。


さらに、日付と場所には撮影情報を元にした内容が仮入力されるので、修正の必要がなければ1タップもいりません。

片手操作でも困らないくらいの簡単入力を目指しました。

出演者の表示

動画の締めくくりは出演者です。名前と共に年齢の表示も可能です。

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名前を登録する際に誕生日を設定しておくと、撮影日に合わせて年齢が自動計算され表示されます。

過去に撮影した動画でも、撮影時点での年齢(もしくは月齢)が自動で表示されるので、子どもの成長を振り返るのにはもってこい。

さらに、おじいちゃん、おばあちゃんに動画を送るとき、「これは何歳のときの動画だよ」などと説明する必要もありません。動画を見れば、そこに映っている子どもの年齢が分かるのです。

常に一緒に暮らす親とは違い、離れて暮らす人たちにとって、動画を見ただけで子どもの年齢を推測するのは簡単なことではありません。でも、年齢表示があれば動画を見る楽しみも倍増です。


完成した動画は保存したり共有したりできます。子どもの成長を楽しむために、omoideを役立ててみてください。

育児中とはとにかく忙しいものです。1時間の休憩のつもりが、5分後にはもう子どもに呼ばれているかもしれません。どんなに忙しくても使えるように、簡単操作にはとことんこだわりました。ほんのちょっとの隙間時間があれば十分に楽しんでいただけます。

百聞は一見にしかず。無料版も用意されているので、ぜひお試しください。
※ 無料版には使えるスタイルに制約があります。アプリ内課金を利用して有料版と同等の機能にアップグレードできます。

omoide - かんたんムービー作成

omoide - かんたんムービー作成

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有料版(omoide Pro)へのリンクはこの記事の上の方にあります。omoide Proはただいまリリースを記念してセール価格で販売中です。今後、無償アップデートでのスタイル追加も検討中です。

サポートサイトはこちら
http://www.natsuapps.com/omoide/

※ スマートミキサーとは、国立大学法人電気通信大学で開発された全く新しいサウンドミキサーです。スマートミキサーの基本アルゴリズムは日本国内は特許登録済みです(特許 5057535)。米国へは特許出願済みです(US20140219478 A1)。omoideに搭載された具体的なミキシングアルゴリズムは特許出願済みです(特願 2015-007380)。

ドラム式洗濯機の事故防止を考える

ドラム式洗濯機の洗濯槽に閉じ込められるという事故が相次いでいます。

それをうけ、こんな記事を見かけました。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1508/05/news062.htmlwww.itmedia.co.jp

「子どもの窒息死に消費者から不安の声殺到」なんてありますが、不安なら縦型にすればいい。

そもそも、メーカーに対策を要求する前に、まず親としてやるべきことが他にないか、考えてみたいものです。

危険回避

我が家もドラム式洗濯機です。娘には蓋に触ることすら許していません。蓋を触っただけでは事故は起きませんが、蓋の開閉を許したら、その先にあるものに興味が湧くものです。

ことあるごとに、

  • 万が一、手を挟んだまま蓋を完全に閉めてしまうと、指(または腕)がもげること
  • 万が一、中に閉じ込められてしまったら二度と出られなくなる(かもしれない)こと

をしつこいくらいに話しています。

お手伝いが好きな年頃なので、洗濯機に洗濯物を入れたがります。でもこれ、我が家ではNG。娘の担当は、洗濯物をネットに入れてチャックを閉めること。そしてそれを大人に渡すこと。

ここでもまた、なぜ自分で入れてはいけないかを説明しています。

はっきりいってしつこいです。自分でもそう思うし、過保護すぎかなと思うことすらありますが、子どもの好奇心はバカにできません。まだまだ考えが浅はかな年齢なので、

恐怖心 > 好奇心

になってくれないと困るのです。必ず、理解力が好奇心を超える日がくるはずなので、本格的なお手伝いはそのときになったらしてもらうつもりです。

「それでもやるのが子ども」は本当か?

世間の色々な意見を見ていると、どんなに注意してもやるのが子どもだという考えを多く見かけます。だから、メーカーでもっと対策を練ってもらわないと困るのだと。

でも、イタズラ心だけでビュンビュン車が走る赤信号に突進していく子どもはそうそう見かけません。

それならば、赤信号は渡ってはいけないと教育するのと同じように、早い段階から洗濯槽は覗いては(入っては)いけないと徹底すべきだと思います。

赤信号を含め、道路でのルールを話し始めるのはヨチヨチと歩き出した頃でしょう。もちろん、まだまだ大人の言っていることはそれほど深く理解できません。それでも、「青になったから渡ろうねー」などとベビーカーに座る我が子に声をかけているお母さんはよく見かけます。これは、赤信号が「本当に危ないこと」だと認識しているからでしょう。

それと同じくらいの感覚で、小さいうちから「洗濯機は危ないよー」と教えていくべきではないでしょうか。

赤信号と洗濯機の大きな違いは、見た目で怖いかどうか。車が行き交う赤信号、これは明らかに怖いです。でも、ボーッと口を開けてる洗濯槽、これは一見まったく怖くありません。

赤信号に突進する子どもが少ないのは、「恐怖心>好奇心」となることがほとんどだからかもしれません。それならば、洗濯機だってそうすればいいのです。

そしてもう一つ、きっと、大人もまた洗濯機に対する恐怖心が足りないのです。これもまた、赤信号との大きな違いです。ぜひ、大人も意識改革をしていきたいものです。

「子どもに絶対はない」は本当

徹底的に教えても、もちろん子どもに「絶対」はないことは分かっています。興奮して分別がつかなくなることもあるでしょうし、計り知れないほどの好奇心が押し寄せてくることもあるでしょう。

大人にだって「絶対」はないわけで、子どもに「絶対」がないのは当たり前です。

だから、チャイルドロックだったり注意喚起のシールだったりが用意されているのです。

ただ、チャイルドロックの最大の問題点は、閉めきると洗濯槽がカビること。チャイルドロックが機能していない(使われていない)原因は、ここにあるのではないかとすら思えます。

個人的には、蓋の構造だなんだと言う前に、この問題をどうにかクリアして欲しいものです。

チャイルドロックを使わずに、いかにして安全を確保するかをちょっと考えてみました。

そもそも蓋が閉まらなければ、最悪の事態は避けられます。

部屋の扉に指を挟まないようにするための育児グッズがあります。

この手の発想で、洗濯機のドアが閉まらないようにするアイテムがあるといいなと思うのです。内外から強めの吸盤か何かで付けるようにすれば、小さな子どもが簡単に外すことはできないでしょう。

もちろんそれだって、自分でどうにかして外してしまえばそれまでですが、少なくとも「うっかり事故」は防げます。

それにこれ、カビ問題も同時に対策できそうで一石二鳥!

チャイルドロックは「開かないようにする」機能ですが、カビ問題がクリアできないと抵抗が大きいのも事実です。それならば、「閉まらないようにする」仕組みを考えればいいのです。

ちなみにですが、ここ数日、洗濯槽のカビ問題で大苦戦していました。きっと解決したはずなので、これについてはまた今度。

うさこちゃんシリーズの隠れた力〜ひらがな覚え立てでも読みやすい

暑い日が続きますね。体調管理も大変です。

3歳3ヶ月になった娘は本が大好きで、暑くて外に出られないときは家で読書を堪能してくれるので助かります。

そんな娘がひらがなを覚えたのは3歳少し前。突然開花したかのように、一気に読めるようになりました。子どもが文字を覚えるプロセスはなんとも興味深いもので、文字を覚えたてでも読みやすい本とはどんな本だろうということを、娘を観察しながら考えていました。

保育園に行っている時間もあわせたら、1日に何冊も本を読む娘ですが、最初のうちは読みやすい本と読みにくい(読めない)本が明らかに分かれていました。

その中で特にすばらしいと感じたのが、「うさこちゃんシリーズ」。

言わずと知れたディック・ブルーナのシリーズ本です。その数はかなり多く、対象年齢も0歳から4歳までに分かれています。

我が家にあるのは「うさこちゃんとゆうえんち」

さらに図書館では同シリーズの本を片っ端から読んでいきました。借りてきた10冊がすべてこのシリーズだったこともあるくらいです(小さくて軽いので大人は助かります)。娘と一緒に読んだり、読み聞かせたり、娘が私に読んでくれたりを繰り返していくうちに、この本の本当の良さに気がついたのです。

前置きが長くなりましたが、この本のいい点を、文字を覚えたての子どもがつまずくであろう(少なくとも娘はつまずいていた)問題点とともにまとめていきます。

すべてひらがな

これは基本中の基本です。ひらがなから覚えた子であれば、おそらく最初はまだカタカナが読めません。ものすごく文字が少ない本であっても、意外とカタカナが潜んでいます。

最初は文字が少ない本が読みやすいのは確かですが、0歳や1歳児向けの絵本を選ぶと、そもそもが読み聞かせを対象としていることもあり思いのほかカタカナがでてきます。

その点、うさこちゃんシリーズは全部ひらがなです。

ひらがなすべてを覚えてしまえば、読めない文字は出てきません。

強いて言えば、句点(。)とカギ括弧が使われているくらいでしょうか。ちなみに、読点はありません。これもまた、読みやすさにつながっているのかもしれません。読点が文中にいくつか出てくることで、読点前後(特に直前)のひらがなが分からなくなることがあったように思います。

子どもの話し言葉にとことん近い

続いては、表記の仕方です。

文字を覚えたての頃は、まだすらすら読めるわけではありません。1音1音発音してみたところで、文章として理解できていないことも多いです。最初のうちはほとんど理解できていないと思った方がいいかもしれません。

娘の場合、1行すべてを読み終わった(文字を発音し終わった)ところで、「今なんて書いてあった?」と聞いてくることがよくありました。

大人でも外国語を習うとき、とりあえず見たままに読むことはできるのに、さっぱり意味が頭に入ってこなかったという経験はありませんか?きっと、あの感覚に近いのでしょう。

この問題を一気に解決してくれたのが、この本でした。

このシリーズは、正しい日本語では書かれていません。その代わり子どもの話し言葉に近い表現が使われています。

例えば、

「私」→「あたし」
「もう一度」→「もいちど」
「ジュース」→「じゅうす」

これらは正しい日本語ではありません(「じゅうす」は間違ってはいないかもしれないですが)。でも、自分がいつも話している言葉に近いこれらの単語は、文字をひとつずつ発音したときに単語としてとらえやすいようです。

会話の前後で文章が切れていない

うさこちゃんシリーズには、会話を意味するカギ括弧は出てきます。よく、カギ括弧のある文章で次のようなものを見かけます。

あるひとうさんが「きょうは みんなで ゆうえんちへいこう」といいました。

これだと、「あるひとうさんがいいました」という文が『きょうは みんなで ゆうえんちへいこう』という会話で分断されています。

ところがうさこちゃんシリーズだとこうなります。

あるひ とうさんが いいました。
「きょうは みんなで ゆうえちへいこう」

また、会話が先にくるパターンもあります。

「ばんざい ばんざい うれしいな」と
うさこちゃんは よろこびました。

いずれも、文章が会話で分断されるスタイルではありません。

ただ、すべてがこの形になっているかというとそうではなく、例えば次のような表現もあります。

1じかんほど はしると とうさんが
「さあ もうすぐだ」と いいました。

ほかにはこんなのも。

うさこちゃんが てつぼうで くるり
くるり してみせたので「じょうずねえ」と
かあさんは おどろきました。

どちらも文中にカギ括弧がきています。

ただこのカギ括弧、長くはありません。

すべての本を確認したわけではありませんが、全体的な傾向として、一言を表現したカギ括弧は文中に、長めの文章をくくったカギ括弧は独立して書かれているように感じます。

会話表現のもう一つの特徴としては、「誰が」という情報がほとんどすべてにおいて書かれていることです。

まだまだ読解力の乏しい子どもが読んだとき、これらの配慮はとても手助けになっているようでした。

うさこちゃんシリーズの生い立ち

実は、読み聞かせをしていた頃、私はこのシリーズがあまり好きではありませんでした。なんとなく独特なリズムと、正しくない日本語の言い回しに少しばかり抵抗を感じていたのかも知れません。

それが、娘が自分で読むようになると、見方が180度変わりました。この本は、娘の読解力を確実に上げてくれました。

そんなある日、うさこちゃんシリーズが日本で発売されるに至った経緯を知ることになりました。

紹介されていたのはこちらの本です。

著者の松居直(ただし)さんは、うさこちゃんをオランダから日本に連れてきた当の本人です。そして、松居さんに選ばれた訳者は石井桃子さん。多くの海外絵本を翻訳されている方なので、手元にある絵本をよく見てみると石井さんの名前をたくさん見つけることができるかもしれません。

うさこちゃんシリーズを翻訳するときのことがこう書かれていました(「松居直のすすめる50の絵本」より)。

この絵本を生かしきる日本語訳は、石井桃子先生以外には考えられず、お願いしましたら、先生はオランダの婦人の朗読で、オランダ後の音声やひびきやリズムを耳で確かめ、その美しさや楽しさをいかした日本語訳をされました。
(中略)
この絵本の世界が幼い子の耳と心にひびくのは、石井桃子先生が原文の世界を自分のものとして、それを自分の言葉で語っておられるからなのです。

これを読み、うさこちゃんシリーズの奥の深さを知りました。

ちなみに、この絵本ガイドもなかなか面白いです。

松居直さんは、福音館書店の月間絵本「こどものとも」を創刊した方で、絵本に対する思いに満ち溢れています。すでに読んだことのある絵本でも、今回のうさこちゃんシリーズのように、その絵本が持つ本当の魅力に気がつくこともあります。もちろん、絵本探しに役立つことは間違いありません。

サブタイトルに、「大人のための絵本入門」とあるだけのことはあり、絵本に対する見方や考え方が鍛えられ、おすすめです。

これからも娘はきっと、うさこちゃんに見守られながら成長していくでしょう。そして私も娘に負けず、この大人の絵本入門書と共に成長していきたいものです。

手洗い習慣の助っ人

急に暑くなってきて、食中毒が気になる季節がやってきました。冬はインフルエンザ、夏は食中毒となかなか気が抜けません。

食中毒にせよインフルエンザにせよ、その予防として重要なのが手洗い。手洗い・うがいは小さいうちから是非とも身につけてほしい習慣のひとつです。

2歳を過ぎた頃から、子どもは色々なことを自分でやりたがるようになります。手洗い・うがいも例外ではないのですが、一般家庭の洗面台は幼児にとって高すぎます。

それではどうするかというと、踏み台を置いてみたり抱っこをしたりとあれこれ工夫するわけですが、我が家の場合、3歳になってもまだしっくりきていませんでした。

そもそも抱っこは大変ですし、「自分でやる」という子どもの意思は尊重されていません。

我が家の場合、踏み台を使って台の高さまでは到達できても、蛇口まで手が届きません。蛇口が奥の方にあることが問題で、蛇口に手が届くようにと高めの踏み台を用いると、今度は洗うときに高すぎて不安定になってしまいます。

そんな中見つけた救世主がこちら。

[asin:B0071D1AKI:detail]

ウォーターガイドというだけのことがあり、蛇口から流れ落ちる水を上手にガイドして、子どもの手元まで届けてくれます。

これで、普通の高さの踏み台を使っても1人で手が洗えるようになりました。蛇口の開け閉めは、かなり背伸びをしてどうにか届くようになりました(レバータイプです)。

最初から最後まですべて自分でできるようになり、親としても格段に楽になりました。抱っこをしたり支えてあげたりすることによる肉体的・時間的な消耗がなくなったのはもちろんのこと、「手を洗ってね」の一言で素直に洗ってくれる日が増えたのです(抵抗することもありますが・・・)。

習慣づけるためには、自分でその必要性を考えて、自らの意思で取り組めるようになることが大事だと思っています。

そのためには環境作りが欠かせません。このウォーターガイドは我が家の悩みをひとつ解決してくれました。親子ともにストレスが激減したことは間違いありません。

ちなみに、踏み台はこちらを使っています。
[asin:B003BT5LYM:detail]

丈夫で滑りにくく、こちらもお勧めです。

小児科医から学んだ信頼関係の築き方

先日娘が高熱を出し、かかりつけ医を受診したときのこと。聴診から始まり喉、耳を見て、最後に念のためとインフルエンザの検査。いつも通りの流れです。

聴診では平静を装っていた娘も、喉を見る段階で恐怖心が高まったのか大泣き。最後のインフルエンザ検査まで、それはそれは大騒ぎの一幕でした。

大人でも辛いインフルエンザの検査。小さな子どもが恐怖心を抱いてもおかしくありません。小児科に行く前からあれ(インフルエンザ検査)はやるのかと尋問してきたくらいなので、よほど恐れを感じていたのでしょう。

そんな大騒ぎの娘を見て、先生がおっしゃった一言に、娘はもちろんのこと付き添う私までもが救われました。

「泣いていいんだよ。思いっきり大きな声で泣きなさい。」

そう言われた娘は検査後すぐに落ち着きを取り戻し、「先生が泣いてもいいって言ってくれたねー。」と嬉しそうに話してくれました。

私の方も、先生が娘の大騒ぎを理解してくれているのだと思ったら急に気持ちが楽になり、娘と一緒に「よかったね、よかったね」と安堵したものです。

先日、嫌なことは嫌だと言えるようにしていきたいという記事を書きましたが、まさに小児科医の一言は、娘の「嫌だ」を尊重してくれた心のこもったものでした。

natsulife.hatenablog.com

そして、娘にも、先生が自分のことを考えてくれているということはきちんと伝わったようで、以前よりも先生を信頼するようになりました。

育児では「自己肯定感」を育むことが大切だとよく言われますが、嫌がって大騒ぎするその姿をも認めてもらえたという体験は、娘にとって意味のあるものだったことは間違いないでしょう。

子どもとの信頼関係の築き方を目の当たりにし、親の立場としては、病気を診てもらう以上の収穫となったわけです。

その一方で、病み上がりで本調子ではない娘のイヤイヤに翻弄され、なかなかうまく対処できない自分もいて、育児の難しさを感じる場面も多々。

頭では分かっていても心のコントロールはそう簡単なものではなく、自己嫌悪の連続に。小児科での出来事を心に刻み、これからまた出直す気持ちで娘との信頼関係を強めていきたいものです。